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【読観小評:映画】 エノーラ・ホームズの事件簿

 本を読むこととテレビで洋画を観るのが好きな子供でしたが、いい年になってからマンガとアニメに目覚め、今ではジャンルや嗜好に偏りはありますが、何でもござれです。

 読み漁る、観漁るスタイルなので、タイトルに評とあるものの評論なんて大層なことは書けません。気になったものについて勝手に綴っていくつもりですが、興味をもっていただけたら嬉しいです。

思いが強い作品は熱くなってネタバレするかもしれないのでご注意ください。

 

今回の作品は

 

エノーラ・ホームズの事件簿   2020年   NETFLIX

 

 配信動画を漁っていて少し前に見つけて気になっていましたが、その時は短いものを探していたので、映画である本作はアップされてからしばらく経ってようやく見ることができたものです。まったく余談なのですが、この記事を書くにあたって記憶をはっきりさせるためにウィキペディアを検索したら配信日が2020年9月23日となっていて、自分の誕生日と一緒なので縁を感じています。

 

 本作はNETFLIXオリジナル映画として配信されていますが、製作はワーナー・ブラザースで、新型コロナウイルスの影響で劇場公開を断念したところNETFLIXが配信権を獲得したとのことです。

 本作はシャーロック・ホームズの妹が主人公のお話ですが、シャーロック・ホームズシリーズの原作者アーサー・コナン・ドイル氏のものではなく、アメリカの作家ナンシー・スプリンガーさんの創作で、主人公のエノーラ・ホームズも本作での創作の人物です。模倣作やパロディー作品というものはよくありますが、オリジナルの印象が強ければそれを超える作品というのはあまり記憶にありません。なので本作も気にはなっていましたが本音は期待と不安が半々という感じでした。

 

 エノーラを演じた役者さんはミリー・ボビー・ブラウンNETFLIX配信の「ストレンジャー・シングス」に出演していたので見覚えがありました。そのステレンジャー・シングスのイレブンを演じていくつかの賞を受けたようです。端正な顔立ちで知的な雰囲気を持って、アクションもカッコよくてまさにエノーラにうってつけです。

 

 母のユードリアはヘレナ・ボナム=カーターです。いろいろ作品に出演されて賞も取っているのですが、印象に残っているのは「ハリー・ポッターと白鳥の騎士団」で演じた「ベラ」ことベラトリックス・ベストレンジです。エキセントリックなメイクと振る舞いで、シリウス・ブラックを倒してしまったアイツです。あの当時と比べるとさすがに月日が経ったことを感じますが、あの何かやらかしてくれそうな雰囲気は健在で、母ユードリアの言動を見るとやはりエノーラと同様この人がぴったりの印象です。

でもこの人がエノーラの母だと言えばなるほどと思いますが、マイクロフトとシャーロックの母だということはちょっと想像できません(笑)。

 

 シャーロックはなんとスーパーマンバットマンvsスーパーマンヘンリー・カヴィルです。さすがに体格よすぎです。いくらシャーロックがボクシングなど嗜み体を鍛えている設定とは言ってもさすがにごつい。立ち姿、歩く姿ではスーツがはち切れんばかりで周りを圧倒する体格です。でも顔とか立居振舞が、見ているうちにシャーロックそのものと感じられて流石です。

 

 他、マイクロフトや寄宿学校の校長先生もよく見る役者さんで、良いキャストで固めてるという印象です。寄宿学校の校長先生は、ハリー・ポッターの伯母の役者さんだということを付け加えておきます。知っていると何だか通じるキャラだなと感じられるかもしれません。

 

 エノーラはイギリスの郊外で母と二人暮らしで、学校にも通わず母から色々な教育を受けていました。推理(パズル)や格闘技は教わりましたが淑女の嗜みなどは全く身についておらず、これが後にマイクロフトの怒りを買うことになるのですが。

 お話は、この二人暮らしの母が失踪したところから動きはじめます。

 

 母が失踪した話を受けて、マイクロフトとシャーロックがエノーラを訪ねます。マイクロフトはエノーラの生活態度や教育状態を見て将来を悲観し、エノーラを寄宿学校に入れようとします。

 それを嫌がったエノーラは変装して逃亡を図ります。逃亡で乗った汽車の中でやはり追われているバジルウェザー・テュークスベリ侯爵と出会い、公爵の逃亡劇に巻き込まれてしまいます。追手から逃れるために汽車から飛び降りるなどして難を逃れた二人はロンドンまで行ったところで別れ、エノーラはそこで母を探しはじめます。

 ロンドンでエノーラはバジルウェザーと会い、彼を逃がすことには成功したもののエノーラはマイクロフトに捕まり寄宿学校に入れられてしまいます。その後寄宿学校から脱出して謎を解きながら核心に迫っていく。

 たび重なるピンチをエノーラの大胆な行動と度胸、卓越した推理力で切り抜ける。まさにどんでん返しの連続。エノーラの運命やいかに!

 

 スリリングでテンポの良い展開の他に、この映画ではちょっと変わった演出もされています。

 一つは、エノーラがこちらに向かって語りかけてくること。コメディーや漫画では「どこに向かって話してるんだよ!」とツッコミが入るシーンですが、この映画では終始エノーラが話しかけてきます。映画ではあまり記憶にない手法ですが、シャーロックにとってのワトソンとか、エルキュール・ポアロにとってのヘイスティングとか、そういう語り部がいない代わりに観客に話しかけているかのようです。エノーラの破天荒な言動からすればこの変わった手法も普通のことのように受け入れ、話しかけられた分それぞれの探偵の相棒であるかのように引き込まれていきます。

 もう一つは幕間にサイレント映画の台詞のように画面維持が出て来ること。普通はテロップ調であったりしますが、時代背景を意識したような巻き紙に書かれた文字。古い映画では「スティング」も場面が切り替わる時にこのような表現があったかと思います。まあ「スティング」が好きな映画なのでここが気になっただけかもしれませんが、気になってしまうとおしゃれに感じてしまいました。

 

 見る前に感じた、期待とちょっとの不安でしたが、ストーリーも映像も期待を裏切ることなく楽しく素敵な映画になっていました。原作小説はシリーズのようなので、この映画も続編に期待したいくらいの満足でした。

 

 ネタバレをしないように感想を書こうとするとやはり文としてはまとまりに欠け、自分の未熟を恥じるばかりです。思いが書き残せたかは甚だ不安ですが、取り繕おうとして傷を深める前に終わりたいと思います。

 

最後の言葉は、かつて映画評論家の水野晴郎さんがテレビ映画のエンディングでのご挨拶。

「映画って本当に良いもんですね。ではまたご一緒に楽しみましょう」

 

追)水野晴郎さんの「映画って本当に・・・」の名台詞には3種類ほどあって、映画のお気に入り度で台詞を変えていたという話があります。ジャンルによって変えていたという話を聞いたこともあります。ここではお気に入り度(そもそも誰の?)ということは気にしないでご挨拶とさせていただきました。意図も知らずにパクリ?という批判がもしかしたらあるかもしれませんが、とても分かりやすい解説で好きな評論家の先生へのリスペクトとして締めのご挨拶に使わせていただきました。

 

 

RaspberryPi スクリーンショット実装体験

 

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とっちゃん

はじめまして!とっちゃんです。
名前はとっちゃんぼうやからです。
だめだめさん担当です。

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しんく

はじめまして!しんくです。
某チャット生まれですがPC詳しくないです。

調べたことをさも自分の知識のように語ります。

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とっちゃん

ところでさ
最近ラズベリーパイをいろいろいじってるんだけど
いじった記録を残すのにスマホで写真を撮ってて後処理が面倒なんだよね

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しんく

スマホで写真?
スクショ撮れば良いじゃん

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とっちゃん

そうなんだけどさ
「Print Screen」押してもその後どうしたら良いかわからないし
ソフトウエアキーボードはUSだからそもそもキー無いし
やりかたわかる?

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しんく

うーん
わからない

 

 

ということで世間では教えてくれている優しい方々がいらっしゃいますので、検索しながらやってみようとおもいます。

経緯をそれこそスクショで撮れば良いのでしょうが、それを今回習得するので文字ばかりの説明になるかもしれませんがご容赦ください。

 

[:目次]

 

 

 

まずは検索してみる

知らないことは教えてもらうしかないのでGoogle先生で検索してみます。

いつものことながらザクッと検索をすると同じようなタイトルのブログがずらっと出てきます。結構パソコンを長くいじっている割には専門用語とかわかっていないので、書いてあるとおりにできない(書いてあることが理解できていない?)、書いてあるとおりにやっているはずなのにそのとおりの結果にならない、などということがあります。

なのでいくつかのブログを見て、投稿が新しいところで、優しそうに書かれているところから参考にすることにします。

 

とは言っても記事の数だけ方法があるわけではなく使うツールは限られています。

見つけたツールはこんなところです。

① Scrot

gnome-screenshot

③ spectacle(Ksnapshot)

④ raspi2png

 

よく見ればもっとあるのかも知れませんが主だったところはこんな感じでしょうか。

 

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とっちゃん

どれが良いんだろうね?
あまりややこしいと使いきれないからな

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しんく

そうだね
でも機能も大事だし
設定で少しくらい苦労しても使い勝手の良いのが良いかな

 

各アプリの特徴

 

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とっちゃん

じゃあ、わかったところを比べてみようか?

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しんく

そうなの?
試しにやってみちゃってもいいんじゃない?
そもそも比べるって言っても表とか貼れるの?

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とっちゃん

表なんて・・・
作れるけどここに貼るやり方は
当然知らない

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とっちゃん

でもさ
いつもやってみちゃってうまくいかなかったり
そのせいで失敗した残骸アプリがそこらに埋まっててわけわからなくなるんじゃん

ということで、とりあえず各アプリの特徴だけ書き出してみましょう。

 

確認するポイントは、

  a.インストール

  b.起動方法
  c.格納

  d.機能

くらいでしょうか。特記があれば追加します。

 

インストールとわざわざ書いたのは、インストール不要と書かれたものがあったからです。RaspberryPiのバージョンにもよるようですが、参考にしている記事も新しいものからちょっと前のものまでありますので、いろいろ比較して見る必要はありそうです。

ただし、使用している機種はRaspberryPi 3+なので最新ではないです。なので古い記事からの引用のほうが適している場合もあるかもしれません。

参考にした::Qiita/ラズパイダ/FabShop/無限電脳館/S2/RaspberryPiいろいろ

       

 

① Scrot

  a.インストール:普通に必要です(はじめから入っている情報もあり)

  b.起動:LXTerminalから起動(GUIがない)

      はじめから入っていれば「PrtScn」で画像が保存される

  c.格納:/home/pi直下に保存(あった!  _scrot.png

  d.機能:

      ウインドウの名前がつく

      スクリーンショットを撮る前にカウントダウンする

       プルダウンの撮影ができる

      画質の設定

      ウインドウの選択

       カウントダウンタイマーと併用で、scrot起動後にマウスでスクリーンを選択できる。

      file名をつける

gnome-screenshot     (おすすめ:☆)

  a.インストール:get-aptでインストール。

  b.起動:インストール後にmenuに追加。

  c.格納:GUIで格納場所を指定

      pngで格納

  d.機能:GUIで機能選択(範囲指定3パターン・エフェクト)

③ spectacle(Ksnapshot)

  a.インストール:get-aptでインストール。時間がかかる情報ありです。

  b.起動:インストール後にmenuに追加。

  c.格納:名前を付けて保存

      保存時に形式選択

  d.機能:GUIで機能選択(範囲指定5パターン・エフェクト)

  f.ネガ:サイスが大きい

④ raspi2png

  a.インストール:pngライブラリの取得。

       wgetでソースファイルダウンロード

       zipファイル解凍

       ソースをmake(解凍ファイルをmakeでコンパイル

       実行ファイルをコピー

  b.起動:コマンドで実行
  c.格納:カレントフォルダにpng格納。

  d.機能:コマンドラインの撮影ができる

      3Dアクセラレータを使った描画が撮れる

  f.ネガ:コマンドで実行、インストールが面倒

 

 

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とっちゃん

なるほどね
やっぱり並べてみると特徴がわかるね

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しんく

たしかに
見るからに面倒くさそうなのあるねぇ

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とっちゃん

機能はまだそんなに使わないから
やっぱり簡単なのが良いよ

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しんく

てかさぁ
この前外付けキーボードで「PrtScn」押してたよね?
あれどうなった?

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とっちゃん

あぁそうだった
格納場所とか理解がなかったから探してない
ちょっと待って

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とっちゃん

えーと
そうだよな
格納場所わからないでキー押したってな
えーと、ファイルマネージャ→ホームフォルダ→Pi
あ、何かあった

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とっちゃん

あったよ!pngファイル

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しんく

やったじゃん!
でもさ、これおもいっきりやばい情報じゃん
せっかく撮れてても貼れないよ

 

ということでアプリの比較ができましたが知らずに使っていたようです。

知らずにというのがそもそもダメですが、一応機能としては一つ確認ができたということになります。

 

はじめの悩みは「撮ること」だったので一見解決のようですが

これで終わりにしたら見落としがあります。

 

「PrtScn」は外付けキーボードでは打てましたが、ソフトウエアキーボードには今のところありません。

日本語キーボードも出すことはできるようですが今は設定がなく、そのために今の問題を中途にしてキーボードの設定を探るのは良しとはできません。

それに格納する時に形式を選べるというのは使うかどうかはわかりませんがあれば欲しい機能です。

 

 

spectacleのインストール

ということで、調べによると形式が選べるのはspectacleだけのようなのでインストールしてみます。

時間がかかるというので少し不安ですが。

 

まずはお約束のこれです。

$ sudo apt-get update

$ sudo apt-get upgrade

 

なんですけど、いやぁいつものことながら「upgrade」は時間がかかります。

 

でも気を取り直して本題の「時間がかかる」と特記されているインストールに入ります。

 

sudo apt-get install kde-spectacle

試しに時間を測ってみましょう。

 

結果は4分位でした。おそらくupgradeの方が時間かかっていますね。

 

spectacleの起動

では起動してみましょう。

 

メニュー>アクセサリーでspectacleありました。

クリックをしてみると画面が出ます。

 

(撮ってるんだから写真載せりゃ良いんですけど移植ができていない)

 

「ヘルプ」「名前を付けて保存」だけなぜか日本語ですが他は全部英語表記です。

まあ見ればわかる程度の言葉なので問題はありませんが。

 

名前を付けて保存を選ぶと、「アドレス」「ファイル名」「ファイルの種類」が出てきました。

名前を、まずは適当なので「test」と入れて、ファイルの種類へ。

PNG画像」「image・・・icon」「PBM画像」「PGM画像」「PPM画像」「XBM画像」「XPM画像」

 

今はpngしか使わない感じです。

 

指定をして保存をすると、/home/pi/picturesにtestが格納されました。

格納場所を指定しないとpicturesが表示されています。

 

まとめ

今使っているRaspberryPi OSにははじめからスクリーンショットを撮る機能が搭載されていました。

知らなかったから使えていなかったという間抜けな状況だったということです。

 

ただ、今は7インチのタッチパネルを装着していて、普段は外付けキーボードを使っていますが持ち運び用にソフトウエアキーボードの設定をしています。その時に使えないのはさすがに制約になってしまいそうなので、マウスだけで完結できる環境は喜ばしいところです。

 

今回、覚えたての対話をテストしようという試みもありましたが、結果として思った以上に対話が多くなってしまいました。

お見苦しかったらすみません。

 

 

※今はまだRasPiから画像を取り込む準備をしていないので貼っていませんが、準備ができたら画像を貼って更新します。半端ですみません。

 

【読観小評:映画】オリエント急行殺人事件

本を読むこととテレビで洋画を観るのが好きな子供でしたが、いい年になってからマンガとアニメに広がって、今ではジャンルや嗜好に偏りはありますが、何でもござれという状況です。

読み漁る、観漁るスタイルなので、タイトルに評とありますが評論なんて大層なことは書けません。気になったものについて勝手に綴っていくつもりですが、興味をもっていただけたら嬉しいです。

思いが強い作品は熱くなってネタバレするかもしれないのでご注意ください。

 

今回語りたい映画は

 

アガサ・クリスティー  オリエント急行殺人事件 2017年

 

これは以前に映画化されていますし、私は原作(もちろん翻訳版ですが)も読んでいるので、はじめはあまり気乗りしていなかったのですが、ジョニー・デップがキャスティングされていると聞いてネット配信で観てみたものです。

 

結論から言うと「素晴らしい」と言って良い作品だと思いました。小説も映画も、内容が分かっているのに何回も読んだり観たりしたのですが、それでも今回の映画は絶妙にアレンジされていて、元を知っているからこそ裏切られた、という感じもあり、あれ?あれ?こんなじゃないよな?なんて思いながら引き込まれていました。

 

ネタバレしちゃいけないと思いつつ、まあ有名な話ですし、本作品も公開されてから年数も経っているので言いたいこと言ってしまおうと思います。

 

クリスティー作品の映画化の印象は、旅先で起きる事件を扱う印象なので、映画としては当然ですが映像が美しい。初めて観たクリスティー映画は1978年に公開された「ナイル殺人事件」ですが、ナイル川周辺の景色や遺跡が陽の光を浴びスクリーンいっぱいに広がる素晴らしいものでした。光だけでなく影の魅力や、砂や埃まで感じられ、当時は子供でありながら現地は然もありなんと圧倒された記憶です。

 

オリエント急行殺人事件の方は事件は閉ざされた列車内で起きているので、ふんだんな景色ということはありませんでしたが、冒頭のイスタンブールの景色、走り出したオリエント急行のまわりの景色は広がり、深みともに素晴らしく、映像を作られた方々への敬意が止みません。

 

そんな中走り出したオリエント急行ですが、まあポアロが乗り込む経緯とかそこでどんな扱いだったかとか、いろいろエピソードはありますがそれこそ細かい話になるのでそこはネタバレを言い訳に割愛します。実際に伏線になる話もありますので。

ただ、原作にも前作の映画にも無かった、まだ乗車前のシーンから続くポアロが細かいことにこだわるところ、尊大な態度などの表現がまた面白い。ポアロ役のケネス・ブラナーさんは立ち居振る舞いが原作を思い起こさせるには十分で、素敵なポアロだったと思います。

原作のポアロは「足をちょっと引きずった卵型の黒髪の頭の小男」と言う表現なので、実は体型は残念ながら合っていません。177㎝の身長はどう考えても小男ではありませんから。そう考えるとポアロ役としてはテレビシリーズのデビット・スーシェ さんが最も原作イメージに近かったのかなと思います。とは言ってもデビット・スーシェさんも170㎝あったそうなので小男ではありませんが、少し猫背で身長は?などと考えさせないくらいの小男ぶりでした。

それに比べると今作のケネス・ブラナーさんは背筋も伸びていますし小ささは感じられませんでした。だからと言って身長ほどの大柄にも感じられなかったのは、「あぁポアロってこういう感じだよね」と思わせる演技のおかげだったのではないでしょうか。黒髪でも無かったですが、そこは白髪混じりか?というくらいに見れました、というのは蛇足的発言です。

 

キャストでいうと、今回きっかけになったジョニー・デップさん。どう考えてもポアロのタイプじゃないので主役ではないと承知はしていましたが、実際すごく重要な主要人物の役ではありましたが、なかなか無駄遣いではないか?という役です。ただ風貌も雰囲気もぴったりの役ではあったのでさすがです。なんで無駄遣いかというと確実にネタバレになるので、今回はネタバレしない保証はないものの、出来るだけネタバレしないで書こうと思っているのでここで止めます。もしこれを読んで気になった方は是非映画をみてください。

 

ストーリーを語らない縛りで感想を書いてきたので、なんだか背景とか勝手な想いばかりを綴ってしまった感はありますが、ここだけは。

原作も前作も事件は雪に閉ざされた列車内で起こったことで、客車から出ることができない密室状態というのが前提でした。

今作は雪崩によって機関車が脱線したために立ち往生という設定になっています。

なので人々は外に出ることができます。片面は断崖絶壁で目の前はトンネルですが雪崩なので事件当時は密室状態ということは変わらないということです。原作では雪を掘る作業員待ちでしたがここでは脱線を修復する作業員が来ます。

作業員が来てトンネル内にテーブルやストーブがあって、操作(聞き込み)も車内だけでなく風に当たったりトンネルの中でストーブにあたって行われたりします。

そのために原作とはちょっと違ったトリックの解明や、トンネルに出れるからこその素敵な絵面が登場します。元ネタは見ればすぐにわかるのでやはりこれ以上を書く訳にはいきませんが、原作といろいろ変わってしまってどうするんだろうと、訝しみながら見ている者にとっても楽しめる映像になっています。

 

原作は有名な作品であり、すでに映画化もされて、でもそれを知った人でも楽しめる者になっていることは間違いありません。原作、前作と違っている分、この先どうなるんだろう?と考えながら見ることもできます。リメイクなのでそこもあえて狙ったのかもしれませんが。

公開当時なら、まして劇場公開でパンフレットなど見ればそういう背景もわかリ得たのでしょうが、むしろそういう先入観を持たずにドキドキしたのも観終わった後の感想としては「楽しめた」ことに間違いはありません。

 

内容を語らず、脱線ばかりして、また文章も稚拙で思いが伝わるのか不安しかありませんが、この映画は、美しい映像好き、推理もの好きの人たちには、そういう人はすでに観ているのでしょうが、私のように見逃した人には是非観てもらいたい作品です。

そして「ナイル殺人事件」2020年版にも大いに期待しましょう。

 

 

 

ショーン・コネリー(憶

名優、ショーン・コネリーさんが亡くなったと報道されました。90歳という年齢を聞いてしまえばさもありなんという感じですが、なじみのある役者さんが亡くなってしまうと喪失感はあります.

 

 ショーン・コネリー  1930年  スコットランド出身

 

日本では「イギリス」「英国」と言ったり表記したりしますが、実際は略称が「ユナイテッドキングダム(連合王国)」であり、「グレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国」というのが正しいそうです。著名人でもスコットランド出身とかウェールズ出身とか、連合国民であっても出身国の矜持の強い人がいますが、ショーン・コネリーさんもその一人で、スコットランドの分離独立を支持していたそうです。

 

ちょっと横道にそれましたが、どうも「英国人」というとこの辺の矜持の深い人が多い印象で、そういう人々は意志や主張が強く話を聞いても心に響くことがありますね。

 

ショーン・コネリーさんもそういう背景からなのか、スクリーンを観ても意志の強さを感じられます。

初めて観たのはやはり代表作のジェームス・ボンドでしたが、あの意志の強そうな、常に自分を一段上に置いているような、あの表情が無敵のエージェントにとてもマッチして、もう初見でジェームズ・ボンドショーン・コネリーを定着させられてしまいました。

おかげで次のジェームズ・ボンドを演じたロジャー・ムーアに慣れるのにしばらく時間を要したくらいです。実はロジャー・ムーアの前に他の人が演じた作品があるようですが、ビジュアル的に記憶にありません。

 

ジェームズ・ボンド以降で観たのが「アンタッチャブル」でした。年表を見ると「オリエント急行殺人事件」の方が先だったようですが、恥ずかしながら「オリエント急行殺人事件」は相当後になって観ました。

なので久しぶりにショーン・コネリーを観たわけですが、「あのジェームス・ボンドの」という枕が不釣り合いなくらいイメージが変わっていて、もちろんお年を召されていたのは間違いありませんが、あのカッコいいスパイの人が、酒にやられた引退目前のおまわりさんに。

年を重ねても、若い頃カッコいいで売ってた人はそのカッコいい影を引きずってどこか陳腐な感じになる人が少なくないと思っていますが、この時のショーン・コネリーを観た瞬間ジェームズ・ボンドは違う人になりました。

 

アンタッチャブル」でも「インディージョーンズ」でも、年と経験を重ねた頑固オヤジの風貌で、「インディージョーンズ」ではコミカルな演技もされ、「レッド・オクトーバーを追え!」ではロシアの軍人と、まさに変幻自在・自由自在と言ったところです。

 

乏しい記憶では(間違っていたら本当に失礼ですが)、「アンタッチャブル」以降、重要な役ではありながらメインの主役の印象がありませんが、その重要な役もショーン・コネリーだからこそ作品に大きな影響を与えたに違いありません。

 

2006年に引退宣言をされましたので、生きていたとしても新作でお目にかかることはすでに無くなっていましたが、いざ亡くなられてしまうと文字通り「時代」が代わっていくものだとあらためて感じる次第です。

 

天上でも、あの頑固でカッコいい佇まいで周囲を魅了されますように。

 

カメムシ奮闘記

我が家の周辺でカメムシが大量発生しています。

 

実家や知人に聞くとそうでもないらしいのでここだけの話かと思いましたが、ニュースサイトでも記事があったので地域性はあるにしても我が家周辺限定というわけでは無いようです。

 

家の中に特徴的な六角形の黒い虫が・・・

カメムシが洗濯物につくのはなぜ?悪臭を放つ“犯人”を撃退せよ!|その他|害虫なるほど知恵袋

子供の頃、カメムシといえば緑色っぽいのをよく見かけたので、こんな黒いのは何だろう?と思いましたがどう考えても形がカメムシです。

まあ自分的に馴染みのない色柄ではありましたが刺激して臭いを出されても困るので箒でチリトリにそっと乗せて窓の外にポイ。怖いもの見たさのような感覚で箒とチリトリの臭いを嗅いでみましたがこの時は幸い異臭もなく、まあ良かった良かったで済んだわけですが、

 

それから数日経って家の中の廊下の壁と階段の天井に発見。

前に見つけてから洗濯物は表裏くまなく確認してから取り込んでいましたし、玄関の出入りも悪いことをしている人みたいに周囲に気を配り、極力瞬間で出入りするようにしていたのに。

 

それからは毎日、それも複数匹遭遇する日々でした。

サッシや網戸に張り付いているのなんか当たり前の光景で、ひどい時には網戸の内側のサッシの間に・・・

これはどうしたって室内側から対処するしかありません。

網戸の側から殺虫剤を吹き付けたら・・・なんと網戸とサッシの狭い隙間から脱走。まんまと室内に入り込まれてしまいました。

こうなっては仕方ないので殺虫剤を持って追いかけるしかなかったのですが、虫除けの網戸と、網戸とサッシの間はブラシのようなもので塞ぐようになっていたのにそこを通り抜けられた時はショックと脱力感にとらわれたことは言うまでもありません。

 

とどめは

クルマの中・・・

 

運転中に背後からブゥーンと音がしたかと思ったらフロントガラスにパチっと黒い物体が・・・

幹線道路を走行中なので下手に停めることもできず、仮に停めたとしてクルマの中で刺激を与えて悪臭を撒かれても困るので、でもまたどこかに潜まれたらもっと困るので表向きは何食わない顔で運転していましたが、実は意識の一部はヤツの動向に釘付けです。潜まれたらというのももちろんですが、一番怖かったのはもう一回ブゥーンと自分の方に飛んでくることですね。

 

そんなこちらの動揺など意に介すふうもなく(そりゃそうですよね)、ヤツは昼下がりのポカポカウインドウを歩き始め、ついに、三角窓に到達してしまいました。こんな至近距離になるとこっちは運転していて防ぎようもないのでドキドキマックス。

 

もうだめだ排除しようと意を決したところで手の届くところにはティッシュすらありません。さすがに素手で触って臭いが着いたらその後車内のどこにも触りたくないのであたりを見渡し・・・

炭酸飲料のペットボトル発見!!

って自分で出発前に買って持ち込んだんですけど。

 

とにかくこれしか無いのでそれなりに残っていた炭酸飲料を一気飲みし(もちろん信号待ち中です)、ボトルの口をカメムシに!

ヤツは周りを塞がれて慌てて飛んでいましたがもちろん狭いボトルの中、カンカン当たりまくりダウン?

動かなくなったスキにキャップを固く占めることに成功しました。

 

が、ん?なんか臭う・・・

ヤツは飛びながら散布でもしたのか?ペットボトル周辺が臭い。ついでにキャップを閉めた手もかすかに臭っている・・・

 

速攻でコンビニ見つけて、

一応中身を路肩に落として(添加の往来にすみません・・・)

コンビニでミント系ウエットティッシュを買い

 

一連の格闘終了と相成りました。

 

 

もう日々こんなことしていられないので、用を済ませたあと帰宅時に、ネットでカメムシ対策を検索して、薬局をはしごして、

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買いました。

 

まずは帰宅して・・・案の定ヤツが家に取り付いていましたので、冷凍スプレーを照射!

 

その瞬間ヤツは飛んで逃亡を図りますが追い打ち照射!

うぉ!スゲッ!

スプレーがまともにかかったら、ヤツは足を白く凍らせて落下。

まだひくひく動いていたので更に照射。冷凍状態でゴミ袋に密閉完了。

その間約10秒。

 

万能型の殺虫剤では、最終的に退治はできましたが約10秒を数回追い打ちをかけて、それでも動きが鈍くなったところをゴミ袋で捕獲していたので冷凍スプレー最強!!って感じです。

 

その後、窓用殺虫剤をサッシ、網戸、雨戸にまんべんなくスプレー。

翌朝から雨戸を開けるとその前で数匹のご遺体を回収するのが朝一の仕事になりました。

 

もっと早く調べればよかったという話ですが、結果それまでの苦悩の日々があった反動もあって、今ではそれぞれのスプレーに感謝しつつ気持ちが少し軽くなって過ごせています。

 

クルマのかなの格闘と、凍殺スプレーすげーというのを残したかっただけで、買ったものの写真は貼りましたが、それぞれのメーカーさんで同じようなスプレーを売っておられます。

こんな記事にたどり着くような方がいらっしゃいましても、ここに来るくらいならもう検索などして対策されていることと思いますが・・・

 

 

トレンドなの?

 コロナでの全国的な自粛以来マンガやアニメをよく見るようになった

 といっても仕事も薄いので好きにモノを買うわけにもいかず、もっぱらスマホの無料サイトと定額の動画配信サービスだが。

 

 この際だからじっくり本を読んだり映画を見れば良いのだけれど、仕事が安定しないと気持ちが落ち着かず、気を紛らわす系が多くなって、マンガやアニメに走る状況になっている。

 

 そこで気づいたのだが、マンガにしてもアニメにしても新作になんと転生・召喚モノの多いことか。

 実際のはしりはどの作品なのかはわからないけど、私は「転スラ」のアニメからこのジャンルに触れている。

 面白いと思ったからアニメ>マンガ>小説版と、そもそもの生い立ちからは逆ルートを辿った訳だが、まあよく考えていると思うけど「すごすぎる」というのが一番の感想。

いろいろなことが起きて、結構なピンチに陥っても圧倒的な力で乗り越える。都合良すぎるんじゃね?と思うことも無くはないけど、いつも爽快な気分で作中人物(?)と難所を乗り越えた気分になるのだ。

 この作品について語るつもりではないのでこれくらいにしておくが、要するに凄すぎていろんな要素が含まれているので、他の作品を見ても何か既視感というか、「またか?」気持ちになったりする。

 実際にそれぞれの作品を読んだり見たりすればそれぞれの面白さはあるのだけれど、似たような物事が出てくると、どうしても前に見たものと比較してしまって、なにか物足りなさのようなものを感じてしまう。

 

 まああれだけ多くの作品が世に出てくるわけだから、何かしら通じるもの(世界観とか)似せるつもりではなくても似るものとかがあるのは当たり前だと思う。魔物にしたってイメージしやすいのは神話などでそこからヒントを得たりするのだろうから。

こんなことを偉そうに述べても自分で作品を生み出せるわけではないので、作家さんに対して批判とかするつもりは無いのだけれど、ちょっとジャンル的に多いなと思ったもので。

 考えてみれば以前も、どこ見ても野球マンガだったりサッカーマンガだったり、バスケが流行ったりということが合ったので同じようなものかもしれない。

 

 またか?と思いつつ、絵が素敵だったらとりあえず中を見てそれなりに楽しんでいるので、言ってしまえばハマっている部類なのだろう。

 願わくば、同じようなジャンルで似たような作品であろうとも、見て読んでその上で「似てるよな」と思わされたとしても、二番煎じ的なスケールでなく楽しませてくれる作品が多く世に出てほしいものである。

 

 

 

電子化マンガ

 以前は、本にしてもマンガにしても紙媒体のものしか利用していなかった。

 幼少の頃から本を読むのが好きだった影響もあるかもしれないが、なんか紙をめくって字を読むほうが落ち着くのである。

 

 さすがに検索などをするのは辞書を引くよりGoogle先生に問い合わせる方が断然早いので電子媒体が主になってきてはいたが。

まあそのおかげで調べものなどだいぶ横着になったのはとりあえず別の話にしておく。

 

 それが最近電子媒体のマンガばかり読むようになってきた。

 もともとは出先で約束の時間までの時間つぶしでiPadでマンガを読むようになっのが始まりだ。

 一時は文庫本など持っていたが、車の中で待機とかなるとさすがに暗くて字は読みにくい、さらに数年前から老眼も進行してきたのでちょっとストレスが溜まるようになった。

 かといって仕事にマンガ本を持って行くのも(文庫本でも推理物とかならマンガと変わらないけど)気が引けるので・・・で電子書籍ということになった。

 

 事情があってのことだったが電子書籍を手にしてしまうとこれはこれで便利だった。

まず持ち物が増えない。単行本でも買ってしまうと結構場所を食うものだ。

今なら読み終わって売れば良いのだろうが、本を買ってしまうと続刊があるうちは持っておきたい。で、溜まっていく。

 また暇つぶし用まで全部買うとお金もままならない。それこそ読んだ先から売れば良いのだろうけど。

 

 それが電子書籍だとまず場所は増えない。マンガを読むように必要のない時にもiPadを持ち歩くことになったが増えてもそれだけだ。

さらに今は公式の無料漫画サイトがあるのでWIFIでもSIMでも通信できれば無料でマンガが読める。

 もちろん広告が散りばめられている他に読むのにも制限はある。にしても所詮暇つぶしだ。ちょっとでも興味をそそられる作品があれば試しにみることが簡単にできる。

 世間で話題だけど自分の趣味とは・・・なんていう作品も試し読みができるのでこれは使わない手はない。

 

 音楽業界で以前話題になっていたが、電子媒体が流行ると物理媒体(音楽ならCDとか)が衰退するということあるが、そこはもともと紙媒体信者だったので、気に入った作品はきちんと単行本を買うのだ。他の人は知らないけど。

 電子媒体に課金することもできるようだが、紙媒体信者としてはどうせお金をかけるなら紙媒体にこそかけたいのだ。

 

 かくしてハイブリッドマンガ読者となってしまった。