Go To 〜
この記事はGoToキャンペーン停止前に書かれたものです。
直後に状況が変わっていますので最後に追記をしています。
GoToキャンペーンの延長が決まって追加予算が出されたとか。新型コロナ感染者・重症者が過去最高を更新と報じられている時にどうなのかと思いますよね。
有識者の一部からは感染拡大はGoToキャンペーンの影響は否定できないという声もあります。対してその発言にはデータの裏付けが無く根拠がないという意見もあります。気温が低い冬場はコロナの感染力が拡大するという研究結果も影響しているのでしょうが。
感染拡大がGo Toキャンペーンの影響ではないという意見も、関係が直結しているデータが無いというだけであって、時期は前後するもののGo Toが始まる前と後で感染者数が変動しているのは事実です。
専門家では無いのでデータを示すことも出されたデータに対して意見することもできませんが、「黒だと証明できないから白」という論法はここでは適切では無いと感じます。「疑わしきは罰せず」とは影響の及ぶ規模が違います。
経済が活性化しないと社会も国も大変なのは十分理解しています。外食産業は「テイクアウト」などで頑張っているところもありますが、耐えられなくて廃業されたところも少なく無いとは承知もしています。旅行関係は人が動いて初めて成り立つ業界ですから外食産業よりもさらに厳しいでしょう。交通機関も軒並み減便となっていますし。
でも「グレーは白」としてしまって、実は「黒寄りのグレー」だと後でわかったらもう取り返しはつきません。もちろん感染予防は個人の注意と努力あってのことですし、GoToキャンペーンだと言っても不安な人は使わなければ良い。だからと言って旅行をする人を非難も否定もする気はありませんし、自分が控えているからと言って控えない人に対してひがみを感じることもありませんけど。
ただこの事態にあって国が外出を奨励して、そればかりか国費を充てることには違和感を持たざるを得ないということです。
北海道、大阪の感染急拡大で医療崩壊も起きているので自衛隊の支援を要請するとか、その両地域はキャンペーンから除外するとか、そんな時に他の地域でキャンペーンを延長する?ちょっと神経がわかりません。
Go Toキャンペーンにしても獲得ポイントに満たない飲食でポイントを得てしまった人とか、店側が架空飲食を申請してポイントを騙し取ったとか、多くの問題が露見している時にです。
店側の行為は詐欺に当たるかもしれないという話もあるようですが、低額飲食でポイントを得てしまった行為は、良識的に正しいことではありませんが制度の抜け穴を突いた行為です。
一応これらの問題には対策を講じるとしていますが、今の状態で起きたことに対して「モグラ叩き」のような対策できちんとした制度になるのでしょうか?もっとも能力がある専門家の方々が対処するのでしょうから、素人が心配することでも無いのでしょうが、製造業では不具合が発生すると、操業を止めてでも原因と再発防止が確実になるまで検証と対策が行われることがあります。
感染拡大もあることなので、対策は万全なのかも知れませんが、一度仕切り直すくらいの方が安心感が増すのでは無いかなと思います。
素人が勝手なことを、また批判的なことばかり書いてきましたが、Go Toキャンペーンには大賛成です。こういう機会に旅行でも食事でも言ったことがないような所に行ってみたいと思っています。でも今じゃないかなというのがここで言いたかった想いです。
大勢の人が動くようになったらキャンペーンなんて必要なくなるのでしょうが、コロナ問題が解決していない時期に、またインフルエンザも流行る時期に、何でかなということです。
あとがき
「withコロナ」って言い方は嫌いです。withって言ってしまうとなんか「仲良くしよう」ってイメージありませんか?
簡単に撲滅できない以上うまく折り合いをつけなければならないのでしょうが、仲良くなんかしたくないし長年付き合っていきたいとも思えません。どうせ付き合わなきゃいけないんだから発想を変えて前向きに、ということですけど、ちょっとね。言った本人は上手いこと言ったとか思ってるかもしれませんけど。
追記(2020年12月20日)
この記事書いた直後にキャンペーンの一時停止が発表されましたね。
記事を書こうと思って数日温めてしまったので実に間の悪い話になってしまいましたが、結局こういうことなんですよね。キャンペーン延長の予算がとれたと発表された時はすでに医療崩壊の懸念は報道されていた訳ですからね。
菅さんが官房長官の時はもっと訳がわからない上位者がいらしたので、菅さんが分かっている人のように見えていましたが、結局ドンキホーテ的な政府であることは変わっていないのでしょうかね。
自動運転体験
少し前からになりますが、クルマに安全運転支援システムというものが搭載されることがかなり一般的になって、テレビCMなどでも「サポカー」とか「サポカー補助金」などという言葉をよく耳にします。 ゆくゆくは支援システムの搭載されないクルマは売れなくなる時代になるでしょう。
その運転支援システムですが、初期の発表の頃は「自動ブレーキ」を過信してぶつけてしまうなどという話も記憶にあります。メーカーはあくまでも「自動ブレーキ」は「衝突軽減」とか、最近のシステムでも「支援」なのだから正しく運転しましょう、と言っています。まだまだ自動でお迎えに来てくれる時代にはなりそうにありません。
体験した人の話を聞くと、便利だとか楽だとか、手放しはできないものの良い評価しか聞きません。果たして?ということで我が家の軽自動車にもそれっぽいものが付いているようなので試してみました。
実験車
実験車という訳ではなく我が家で普通に使用しているクルマです。
あえてメーカー・車種はここでは明らかにしませんが、軽自動車で「自動運転レベル2」に相当する性能とのことです。車種伏せたところで機能とか見てもらえば車種まで絞り込めるかもしれませんが、良いことばかり言わないかもしれないので伏せておきます。
ちなみに自動運転のレベルですが、
レベル1・ステアリング、加減速のどちらかを車がサポートする。
レベル2・システムがクルマのステアリング操作、加減速のどちらもサポートする。
レベル3・特定の条件で全ての操作を自動で行う。緊急時は人が操作。
ということです。本当はレベル4より上もありますが、今のところ実在しないのでここまでにしておきます。
レベル2言っても基本的に高速道路でしか機能しませんので、納車時には説明を受けただけでほんとんど理解していません。
なので取扱説明書を見てみると
・車線維持支援
・車速維持(オートクルーズ)
・前車追尾(監視?)
の機能があって、時速65㎞以上で機能するとのことです。
ちなみに、前車監視は自動ブレーキの関係か、街中でも効いているようで、ちょうど自分が交差点に入る時に信号が変わって停車しようとしても、前の車が進んだと警告してくれます。信号までは見てくれていないようで、これでは無人のお迎えなんて危なくて頼めませんね。
なので従順に信じやすい人は、「あ、警告出たから進まなきゃ」なんて言って赤信号を突っ込んだりしないように気をつけていただきたいですね。そんな人いないと信じたいですが。
車線維持支援
早速お試しですが、ちょうど用事で乗った道が、速度はそこそこで流れていたのですがクルマが多くて速度が一定しない感じだったので、とりあえず車線維持機能だけ使ってみました。
「自動運転」では無いのでさすがに手放し運転はしてはいけません。なのでハンドルを握ったまま力だけ緩めてみます。
まっすぐ走っている分には当然ですが特に何も感じなかったものが、カーブで確かに勝手にハンドルを切ってくれ、ハンドルを握る手に予想外の反力を感じでちょっと驚きです。感覚的には内へ内へという方向で切ってくれるようです。車線からはみ出す事はありませんので他車がいなければ気になる程度ではありませんが、カーブの内側に他車がいると「ふくらんで来ないかな?大丈夫かな?」とちょっと気になります。
もちろん車線を見ているのではみ出すことはもちろん、ギリギリまで寄せることもないと思いますが、自分で操作しているとクルマがいたら無意識に避けていたのでしょうね、予想に反した切り込みなのでこれも慣れるまではおおっ!と思います。
カーブの途中でハンドルを放すような勇敢な人はそういないと思いますが、インターチェンジなどで小さなカーブに入ると当然減速しますので、カーブの途中で機能が切れます。ある程度の力でハンドルを握っていれば急に反力が無くなるので気づきますが、勇敢な人は相当気をつけないと危ないです。
ちなみにインターチェンジのような危険な場所ではやりませんが、自動操舵している時にハンドルってどう動くんだろう?などと思って手を放してみたところ「ハンドルを握れ!」と警告されます。いわゆる「自動運転」ではないのできちんと操作する意志を示せということなのでしょうね。
実際自動操舵が効いているところで手を放すなんて、ちょっとお試しでも怖いと思ったので普通はやりませんよね。ただこう警告されると「何で見てるんだろう?」と疑問が湧いてきて、力をすごく弱めたり、指一本で支えてみたり、でも何かしら触っていると警告は出ませんでした。触っていることを検知するセンサーでもあるのでしょうかね。
車速維持機能
いよいよオートクルーズと前車追尾です。市街地では前車の監視をしているのは経験済みですが、オートクルーズにすると明らかに前車を見るような表示が出るので一応機能としては別物のようです。
場所は首都高速湾岸線。いつもは普通車で流れ次第でいろいろペースを変えて走るのですが、軽自動車でもあるしオートクルーズの体験なので、左車線で制限速度に速度設定してスタートです。といっても車速が機能を有効にできる速度域でないと設定ができないので、速度セットは走行中にすることになります。車線維持は機能を有効にすれば低速で作動しないだけで設定が解除されることはなかったので走りながら何かすることはなかったのですが。
本当は他にやり方あるのかも知れませんが、走行中に「SET」をすると現在の車速が設定されます。この時は83㎞。半端でも問題はないですが何か気分の問題で80㎞に調整。下り坂ではエンブレを使って、上り坂では勝手にアクセルを入れて車速をしっかり維持してくれます。
メーター読みなので実際の速度の振れはわかりませんが、さしあたり速度計の針はほとんど動かない状態でキープしてくれます。車線も維持しているのでハンドルに軽く手を乗せ、足は余計にペダルを踏まないように床にベタ置き。一応用心はしていますが自動ブレーキもあるので安心快適です。
前車追尾はさすがに安全距離をキープなのでちょっと離れ気味ですかね。そのおかげで前の前とかが詰まっても慌ててブレーキをかけることもなくゆっくり減速してくれるので乗車のストレスはありません。ちょっと緊張感も緩むよなーなどと思ったその時。
左からの合流です。自分で操作しているとタイミングと速度を見て加速、減速調整しますが、さてこの場合はどうなるのだろうか?と、まあいつ自分で操作するでも対応できるように構えて、自動運転のお手並み拝見です。
とはいえ自動で走ってきたので前車との間隔も十分あり、自分で運転していたら何の心配もなく前に入ってもらう距離だったので特に緊張もなく眺めていましたら、
結構な勢いで減速されました。ちょっと急ブレーキな感じで思わずバックミラーを見てしまうほどです。
そうです。合流したクルマが前車になるので車間距離を維持するために減速したんですね。それも慌てて。
自分で操作していたら当然前の距離と速度と、後ろの確認をして、徐々に減速するか、危なかったら車線を変える判断をするところですが、クルマは前と車線しか見ていないので減速の一択になる訳です。幸い後ろにクルマはいなかったので結果として危険なことにはなりませんでしたが、感覚的にはかなり怖かったです。
よせば良いのにそのまま走り続けたら、また合流。というか、車間距離が大きく開いているので合流でなくても普通に割り込まれます。「また減速!」と思ってアクセルを踏んでも、自動の反応の方が早いので一瞬減速はします。クルマが自分で減速している、制動がかかっている時はアクセルペダルに反力があって、少し強めに踏み込まないと加速しません。もっとも加速したとしても一瞬減速して、ブレーキランプも点灯しているはずですから後続車の距離によってはパニックになりかねない挙動ではないかと思いました。
ちょっと怖かったのですが、もう一つ確かめたいことがあってそのまま走行しました。
確かめたかったのはオートクルーズ時のカーブ。自分で操作すると減速して入るコーナーがあるのですが、自動操舵と速度維持ってどこまでやってくれるのだろうか?ということです。
結論から言うと、運転者が負けました。60㎞くらいで入るコーナーに90㎞設定のまま突入したのですが、減速もせずおそらく正確にトレースしていたと思います。けれどクルマのロールが大きくて、怖くてブレーキ踏んでしまいました。
結論
体験記のつもりだったのでだらだら書いてしまいましたが、あまりにだらだらなので整理してみます。
端的に結論と言ってしまえば、レベル2とはいっても運転支援システムはすごいというのが率直な感想です。
確かに違和感や怖い思いはありましたが、「あっ!」と思うことはほとんどありません。例えば橋の上などで急な横風に見舞われても車線維持がしっかり修正してくれます。すぐ横を大型トラックが通り過ぎて風に巻き込まれる時もやはり車線維持は仕事をしてくれます。
また前の前とかに急な割込みがあって前車が急ブレーキをかけても、急ブレーキにはなってもパニックブレーキほどにはなりません。人が運転していると前車の急ブレーキにまず驚くと思いますが、クルマが見て入れば淡々と前車の距離を見て減速してくれます。
自分の普段の運転からすれば違和感はありますし、首都高速のようなクルマの多いところは思うところはありますが、皆が自動運転を使えば事故は限りなく減るのではないかと実感できる体験でした。
ただ、そうなると人の運転技術が低下してしまうのではないかということだけが心配ですが。
【読観小評:アニメ】ヴァイオレット・エヴァーガーデン (NETFLIX)
本を読むこととテレビで洋画を観るのが好きな子供が、いい年になってからマンガとアニメに目覚めてしまいました。
専門家ではないのでタイトルに評とあっても評論なんて大層なことは書けません。ジャンルに偏りもあって気になったものについて勝手に語ります。興味をもっていただけたら嬉しいです。
思いが強い作品は熱くなってネタバレするかもしれないのでご注意ください。
今回の作品は
実は恥ずかしながらNETFLIXで見つけるまでこの作品のことは知りませんでした。アニメのサムネを見ていてちょっと気になる絵が目に入ったのがヴァイオレットでした。特に二次元女子が好きな訳ではなく、現実の女性に普通に興味を持てる人間ですが、でも綺麗な絵には目を奪われます。
そんな気持ちで何の気なく見始めたものでしたが、すぐに映像に圧倒されてしまいました。恥ずかしついでに白状しますと、作品自体を知らなかったので無理はないのですが、第一話を見終わるまで京アニ作品だということも知りませんでした。なのでその分映像を見たときの衝撃は大きなものでした。まあエンディングロールを見て「なるほどそうだったのか〜」と心から納得しました。
最近はいろいろなところで綺麗な映像を見ることが多くなり喜ばしいのですが、それでもやはり京アニはさらに凄いと思い知らされました。
とにかく光と水が素晴らしいんですよね。特に水の透明感。別の作品ですが「FREE」という水泳のアニメがあるのですが、そこでの海とプールの水の透明感は実写を超えていると言いたいくらいのクオリティーです。そういう水の美しさは本作品でも十分に描かれています。とはいうものの本作で水は風景に映り込む湖とか限られたシーンでしか見ることができませんが、そのわずかなシーンでも引き込まれるような素晴らしさです。
人の描画、描写と動きは今更言うまでも無い事ですが、素敵な衣装や髪がなびく様はやはり実写を超えていると言っても過言では無いかと。
ちょっと感動しすぎました。映像語りで熱くなりすぎましたね。
主人公のヴァイオレットは身寄りがなく、戦争中に「武器」として扱われ、その戦闘力は敵味方から恐れられるほどであった。そんな彼女はギルベルト少佐の元に預けられ、ヴァイオレットという名を授かりレディとして扱われる。ヴァイオレットにとって少佐は何ものにも代えがたい存在で、命をかけても守りたいと思う。少佐もヴァイオレットを大切に思い、自分を守るためにヴァイオレットが盾になることを望まず戦地から遠ざけようとした。敵に包囲された二人はお互いを死なせまいとして・・・
戦地から戻ったヴァイオレットは両手を失い両手ともに義手となった。治療も終え退院したヴァイオレットは後見人であるエヴァーガーデン家に引き取られるが、戦うことしか知らないヴァイオレットは家の中で「普通の人」として振舞うことができない。エヴァーガーデン家の手に余ったヴァイオレットは同じく後見人の一人であるホッジスを頼りCH郵便社で働くことに。そこで彼女は自動手記人形=ドールと呼ばれる手紙代筆業を希望する。手紙を書き、言葉を知ることで「愛してる」を知りたいと。
相手からの依頼や要望は「命令」としか理解できず、自分の発する言葉も簡単明瞭な「報告」にしかならない彼女が仲間や手紙代筆の依頼者と触れ合い、心豊かに成長していく。
というお話です。ドールになりたてのヴァイオレットは、軍人が抜けず一般社会の常識や通例が理解できていないため、同僚ともお客ともトラブルの連続でとても心配になります。でも彼女も悪気は無いどころか全て真面目で周囲とのギャップが理解できずに彼女なりに苦しんでいるのでいつしか見ていて応援する気分になっていました。
ヴァイオレットは終始感情の起伏が無いので、相手の反応を見て一喜一憂することが多いのですが、感情を理解していくうちに表情は変わらないものの言動に変化が現れ、つい、彼女に関わった人々の涙や笑顔につられて感動してしまいました。
まあ恋愛ものではありませんが、アクションや推理があるわけでもなく、恋愛ものに近い緩さでお話が進みます。恋愛ものはどちらかというと苦手な方なのですが、素敵なストーリーと素晴らしいアニメーションで見る方は緩むことなく引き込まれました。
文章力がないので仮にネタバレをするとしてもこの作品の魅力を伝えることができないのが本当に歯がゆく思います。だから自分で見てね!ということなんですが。
ちなみにですが、外伝の1作目はあの痛ましい事件のせいで公開延期に。
外伝2作目は事件の後に製作したという、大変な時期に生み出された作品ですが、2作目の以前と変わらない素晴らしい映像を見て、京都アニメーションの復活を喜ぶとともに改めてすごさと、製作の方々の映像にかける情熱と執念を見た気がします。
文才がなくて、自分の感動度合いも子供の感想文ほども表現できていないのが悔しい限りですが、悔しがってもすぐにはどうにもできないのでこの辺で。
【読観小評:映画】 エノーラ・ホームズの事件簿
本を読むこととテレビで洋画を観るのが好きな子供でしたが、いい年になってからマンガとアニメに目覚め、今ではジャンルや嗜好に偏りはありますが、何でもござれです。
読み漁る、観漁るスタイルなので、タイトルに評とあるものの評論なんて大層なことは書けません。気になったものについて勝手に綴っていくつもりですが、興味をもっていただけたら嬉しいです。
思いが強い作品は熱くなってネタバレするかもしれないのでご注意ください。
今回の作品は
エノーラ・ホームズの事件簿 2020年 NETFLIX
配信動画を漁っていて少し前に見つけて気になっていましたが、その時は短いものを探していたので、映画である本作はアップされてからしばらく経ってようやく見ることができたものです。まったく余談なのですが、この記事を書くにあたって記憶をはっきりさせるためにウィキペディアを検索したら配信日が2020年9月23日となっていて、自分の誕生日と一緒なので縁を感じています。
本作はNETFLIXオリジナル映画として配信されていますが、製作はワーナー・ブラザースで、新型コロナウイルスの影響で劇場公開を断念したところNETFLIXが配信権を獲得したとのことです。
本作はシャーロック・ホームズの妹が主人公のお話ですが、シャーロック・ホームズシリーズの原作者アーサー・コナン・ドイル氏のものではなく、アメリカの作家ナンシー・スプリンガーさんの創作で、主人公のエノーラ・ホームズも本作での創作の人物です。模倣作やパロディー作品というものはよくありますが、オリジナルの印象が強ければそれを超える作品というのはあまり記憶にありません。なので本作も気にはなっていましたが本音は期待と不安が半々という感じでした。
エノーラを演じた役者さんはミリー・ボビー・ブラウン。NETFLIX配信の「ストレンジャー・シングス」に出演していたので見覚えがありました。そのステレンジャー・シングスのイレブンを演じていくつかの賞を受けたようです。端正な顔立ちで知的な雰囲気を持って、アクションもカッコよくてまさにエノーラにうってつけです。
母のユードリアはヘレナ・ボナム=カーターです。いろいろ作品に出演されて賞も取っているのですが、印象に残っているのは「ハリー・ポッターと白鳥の騎士団」で演じた「ベラ」ことベラトリックス・ベストレンジです。エキセントリックなメイクと振る舞いで、シリウス・ブラックを倒してしまったアイツです。あの当時と比べるとさすがに月日が経ったことを感じますが、あの何かやらかしてくれそうな雰囲気は健在で、母ユードリアの言動を見るとやはりエノーラと同様この人がぴったりの印象です。
でもこの人がエノーラの母だと言えばなるほどと思いますが、マイクロフトとシャーロックの母だということはちょっと想像できません(笑)。
シャーロックはなんとスーパーマン。バットマンvsスーパーマンのヘンリー・カヴィルです。さすがに体格よすぎです。いくらシャーロックがボクシングなど嗜み体を鍛えている設定とは言ってもさすがにごつい。立ち姿、歩く姿ではスーツがはち切れんばかりで周りを圧倒する体格です。でも顔とか立居振舞が、見ているうちにシャーロックそのものと感じられて流石です。
他、マイクロフトや寄宿学校の校長先生もよく見る役者さんで、良いキャストで固めてるという印象です。寄宿学校の校長先生は、ハリー・ポッターの伯母の役者さんだということを付け加えておきます。知っていると何だか通じるキャラだなと感じられるかもしれません。
エノーラはイギリスの郊外で母と二人暮らしで、学校にも通わず母から色々な教育を受けていました。推理(パズル)や格闘技は教わりましたが淑女の嗜みなどは全く身についておらず、これが後にマイクロフトの怒りを買うことになるのですが。
お話は、この二人暮らしの母が失踪したところから動きはじめます。
母が失踪した話を受けて、マイクロフトとシャーロックがエノーラを訪ねます。マイクロフトはエノーラの生活態度や教育状態を見て将来を悲観し、エノーラを寄宿学校に入れようとします。
それを嫌がったエノーラは変装して逃亡を図ります。逃亡で乗った汽車の中でやはり追われているバジルウェザー・テュークスベリ侯爵と出会い、公爵の逃亡劇に巻き込まれてしまいます。追手から逃れるために汽車から飛び降りるなどして難を逃れた二人はロンドンまで行ったところで別れ、エノーラはそこで母を探しはじめます。
ロンドンでエノーラはバジルウェザーと会い、彼を逃がすことには成功したもののエノーラはマイクロフトに捕まり寄宿学校に入れられてしまいます。その後寄宿学校から脱出して謎を解きながら核心に迫っていく。
たび重なるピンチをエノーラの大胆な行動と度胸、卓越した推理力で切り抜ける。まさにどんでん返しの連続。エノーラの運命やいかに!
スリリングでテンポの良い展開の他に、この映画ではちょっと変わった演出もされています。
一つは、エノーラがこちらに向かって語りかけてくること。コメディーや漫画では「どこに向かって話してるんだよ!」とツッコミが入るシーンですが、この映画では終始エノーラが話しかけてきます。映画ではあまり記憶にない手法ですが、シャーロックにとってのワトソンとか、エルキュール・ポアロにとってのヘイスティングとか、そういう語り部がいない代わりに観客に話しかけているかのようです。エノーラの破天荒な言動からすればこの変わった手法も普通のことのように受け入れ、話しかけられた分それぞれの探偵の相棒であるかのように引き込まれていきます。
もう一つは幕間にサイレント映画の台詞のように画面維持が出て来ること。普通はテロップ調であったりしますが、時代背景を意識したような巻き紙に書かれた文字。古い映画では「スティング」も場面が切り替わる時にこのような表現があったかと思います。まあ「スティング」が好きな映画なのでここが気になっただけかもしれませんが、気になってしまうとおしゃれに感じてしまいました。
見る前に感じた、期待とちょっとの不安でしたが、ストーリーも映像も期待を裏切ることなく楽しく素敵な映画になっていました。原作小説はシリーズのようなので、この映画も続編に期待したいくらいの満足でした。
ネタバレをしないように感想を書こうとするとやはり文としてはまとまりに欠け、自分の未熟を恥じるばかりです。思いが書き残せたかは甚だ不安ですが、取り繕おうとして傷を深める前に終わりたいと思います。
最後の言葉は、かつて映画評論家の水野晴郎さんがテレビ映画のエンディングでのご挨拶。
「映画って本当に良いもんですね。ではまたご一緒に楽しみましょう」
追)水野晴郎さんの「映画って本当に・・・」の名台詞には3種類ほどあって、映画のお気に入り度で台詞を変えていたという話があります。ジャンルによって変えていたという話を聞いたこともあります。ここではお気に入り度(そもそも誰の?)ということは気にしないでご挨拶とさせていただきました。意図も知らずにパクリ?という批判がもしかしたらあるかもしれませんが、とても分かりやすい解説で好きな評論家の先生へのリスペクトとして締めのご挨拶に使わせていただきました。
RaspberryPi スクリーンショット実装体験
名前はとっちゃんぼうやからです。
だめだめさん担当です。
はじめまして!しんくです。
某チャット生まれですがPC詳しくないです。
調べたことをさも自分の知識のように語ります。
スマホで写真?
スクショ撮れば良いじゃん
そうなんだけどさ
「Print Screen」押してもその後どうしたら良いかわからないし
ソフトウエアキーボードはUSだからそもそもキー無いし
やりかたわかる?
うーん
わからない
ということで世間では教えてくれている優しい方々がいらっしゃいますので、検索しながらやってみようとおもいます。
経緯をそれこそスクショで撮れば良いのでしょうが、それを今回習得するので文字ばかりの説明になるかもしれませんがご容赦ください。
[:目次]
まずは検索してみる
知らないことは教えてもらうしかないのでGoogle先生で検索してみます。
いつものことながらザクッと検索をすると同じようなタイトルのブログがずらっと出てきます。結構パソコンを長くいじっている割には専門用語とかわかっていないので、書いてあるとおりにできない(書いてあることが理解できていない?)、書いてあるとおりにやっているはずなのにそのとおりの結果にならない、などということがあります。
なのでいくつかのブログを見て、投稿が新しいところで、優しそうに書かれているところから参考にすることにします。
とは言っても記事の数だけ方法があるわけではなく使うツールは限られています。
見つけたツールはこんなところです。
① Scrot
② gnome-screenshot
③ spectacle(Ksnapshot)
④ raspi2png
よく見ればもっとあるのかも知れませんが主だったところはこんな感じでしょうか。
どれが良いんだろうね?
あまりややこしいと使いきれないからな
そうだね
でも機能も大事だし
設定で少しくらい苦労しても使い勝手の良いのが良いかな
各アプリの特徴
じゃあ、わかったところを比べてみようか?
そうなの?
試しにやってみちゃってもいいんじゃない?
そもそも比べるって言っても表とか貼れるの?
表なんて・・・
作れるけどここに貼るやり方は
当然知らない
でもさ
いつもやってみちゃってうまくいかなかったり
そのせいで失敗した残骸アプリがそこらに埋まっててわけわからなくなるんじゃん
ということで、とりあえず各アプリの特徴だけ書き出してみましょう。
確認するポイントは、
a.インストール
b.起動方法
c.格納
d.機能
くらいでしょうか。特記があれば追加します。
インストールとわざわざ書いたのは、インストール不要と書かれたものがあったからです。RaspberryPiのバージョンにもよるようですが、参考にしている記事も新しいものからちょっと前のものまでありますので、いろいろ比較して見る必要はありそうです。
ただし、使用している機種はRaspberryPi 3+なので最新ではないです。なので古い記事からの引用のほうが適している場合もあるかもしれません。
参考にした::Qiita/ラズパイダ/FabShop/無限電脳館/S2/RaspberryPiいろいろ
① Scrot
a.インストール:普通に必要です(はじめから入っている情報もあり)
b.起動:LXTerminalから起動(GUIがない)
はじめから入っていれば「PrtScn」で画像が保存される
c.格納:/home/pi直下に保存(あった! _scrot.png)
d.機能:
ウインドウの名前がつく
スクリーンショットを撮る前にカウントダウンする
プルダウンの撮影ができる
画質の設定
ウインドウの選択
カウントダウンタイマーと併用で、scrot起動後にマウスでスクリーンを選択できる。
file名をつける
② gnome-screenshot (おすすめ:☆)
a.インストール:get-aptでインストール。
b.起動:インストール後にmenuに追加。
c.格納:GUIで格納場所を指定
pngで格納
d.機能:GUIで機能選択(範囲指定3パターン・エフェクト)
③ spectacle(Ksnapshot)
a.インストール:get-aptでインストール。時間がかかる情報ありです。
b.起動:インストール後にmenuに追加。
c.格納:名前を付けて保存
保存時に形式選択
d.機能:GUIで機能選択(範囲指定5パターン・エフェクト)
f.ネガ:サイスが大きい
④ raspi2png
a.インストール:pngライブラリの取得。
wgetでソースファイルダウンロード
zipファイル解凍
ソースをmake(解凍ファイルをmakeでコンパイル)
実行ファイルをコピー
b.起動:コマンドで実行
c.格納:カレントフォルダにpng格納。
d.機能:コマンドラインの撮影ができる
3Dアクセラレータを使った描画が撮れる
f.ネガ:コマンドで実行、インストールが面倒
なるほどね
やっぱり並べてみると特徴がわかるね
たしかに
見るからに面倒くさそうなのあるねぇ
機能はまだそんなに使わないから
やっぱり簡単なのが良いよ
てかさぁ
この前外付けキーボードで「PrtScn」押してたよね?
あれどうなった?
あぁそうだった
格納場所とか理解がなかったから探してない
ちょっと待って
えーと
そうだよな
格納場所わからないでキー押したってな
えーと、ファイルマネージャ→ホームフォルダ→Pi
あ、何かあった
あったよ!pngファイル
やったじゃん!
でもさ、これおもいっきりやばい情報じゃん
せっかく撮れてても貼れないよ
ということでアプリの比較ができましたが知らずに使っていたようです。
知らずにというのがそもそもダメですが、一応機能としては一つ確認ができたということになります。
はじめの悩みは「撮ること」だったので一見解決のようですが
これで終わりにしたら見落としがあります。
「PrtScn」は外付けキーボードでは打てましたが、ソフトウエアキーボードには今のところありません。
日本語キーボードも出すことはできるようですが今は設定がなく、そのために今の問題を中途にしてキーボードの設定を探るのは良しとはできません。
それに格納する時に形式を選べるというのは使うかどうかはわかりませんがあれば欲しい機能です。
spectacleのインストール
ということで、調べによると形式が選べるのはspectacleだけのようなのでインストールしてみます。
時間がかかるというので少し不安ですが。
まずはお約束のこれです。
$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get upgrade
なんですけど、いやぁいつものことながら「upgrade」は時間がかかります。
でも気を取り直して本題の「時間がかかる」と特記されているインストールに入ります。
sudo apt-get install kde-spectacle
試しに時間を測ってみましょう。
結果は4分位でした。おそらくupgradeの方が時間かかっていますね。
spectacleの起動
では起動してみましょう。
メニュー>アクセサリーでspectacleありました。
クリックをしてみると画面が出ます。
(撮ってるんだから写真載せりゃ良いんですけど移植ができていない)
「ヘルプ」「名前を付けて保存」だけなぜか日本語ですが他は全部英語表記です。
まあ見ればわかる程度の言葉なので問題はありませんが。
名前を付けて保存を選ぶと、「アドレス」「ファイル名」「ファイルの種類」が出てきました。
名前を、まずは適当なので「test」と入れて、ファイルの種類へ。
「PNG画像」「image・・・icon」「PBM画像」「PGM画像」「PPM画像」「XBM画像」「XPM画像」
今はpngしか使わない感じです。
指定をして保存をすると、/home/pi/picturesにtestが格納されました。
格納場所を指定しないとpicturesが表示されています。
まとめ
今使っているRaspberryPi OSにははじめからスクリーンショットを撮る機能が搭載されていました。
知らなかったから使えていなかったという間抜けな状況だったということです。
ただ、今は7インチのタッチパネルを装着していて、普段は外付けキーボードを使っていますが持ち運び用にソフトウエアキーボードの設定をしています。その時に使えないのはさすがに制約になってしまいそうなので、マウスだけで完結できる環境は喜ばしいところです。
今回、覚えたての対話をテストしようという試みもありましたが、結果として思った以上に対話が多くなってしまいました。
お見苦しかったらすみません。
※今はまだRasPiから画像を取り込む準備をしていないので貼っていませんが、準備ができたら画像を貼って更新します。半端ですみません。
【読観小評:映画】オリエント急行殺人事件
本を読むこととテレビで洋画を観るのが好きな子供でしたが、いい年になってからマンガとアニメに広がって、今ではジャンルや嗜好に偏りはありますが、何でもござれという状況です。
読み漁る、観漁るスタイルなので、タイトルに評とありますが評論なんて大層なことは書けません。気になったものについて勝手に綴っていくつもりですが、興味をもっていただけたら嬉しいです。
思いが強い作品は熱くなってネタバレするかもしれないのでご注意ください。
今回語りたい映画は
アガサ・クリスティー オリエント急行殺人事件 2017年
これは以前に映画化されていますし、私は原作(もちろん翻訳版ですが)も読んでいるので、はじめはあまり気乗りしていなかったのですが、ジョニー・デップがキャスティングされていると聞いてネット配信で観てみたものです。
結論から言うと「素晴らしい」と言って良い作品だと思いました。小説も映画も、内容が分かっているのに何回も読んだり観たりしたのですが、それでも今回の映画は絶妙にアレンジされていて、元を知っているからこそ裏切られた、という感じもあり、あれ?あれ?こんなじゃないよな?なんて思いながら引き込まれていました。
ネタバレしちゃいけないと思いつつ、まあ有名な話ですし、本作品も公開されてから年数も経っているので言いたいこと言ってしまおうと思います。
クリスティー作品の映画化の印象は、旅先で起きる事件を扱う印象なので、映画としては当然ですが映像が美しい。初めて観たクリスティー映画は1978年に公開された「ナイル殺人事件」ですが、ナイル川周辺の景色や遺跡が陽の光を浴びスクリーンいっぱいに広がる素晴らしいものでした。光だけでなく影の魅力や、砂や埃まで感じられ、当時は子供でありながら現地は然もありなんと圧倒された記憶です。
オリエント急行殺人事件の方は事件は閉ざされた列車内で起きているので、ふんだんな景色ということはありませんでしたが、冒頭のイスタンブールの景色、走り出したオリエント急行のまわりの景色は広がり、深みともに素晴らしく、映像を作られた方々への敬意が止みません。
そんな中走り出したオリエント急行ですが、まあポアロが乗り込む経緯とかそこでどんな扱いだったかとか、いろいろエピソードはありますがそれこそ細かい話になるのでそこはネタバレを言い訳に割愛します。実際に伏線になる話もありますので。
ただ、原作にも前作の映画にも無かった、まだ乗車前のシーンから続くポアロが細かいことにこだわるところ、尊大な態度などの表現がまた面白い。ポアロ役のケネス・ブラナーさんは立ち居振る舞いが原作を思い起こさせるには十分で、素敵なポアロだったと思います。
原作のポアロは「足をちょっと引きずった卵型の黒髪の頭の小男」と言う表現なので、実は体型は残念ながら合っていません。177㎝の身長はどう考えても小男ではありませんから。そう考えるとポアロ役としてはテレビシリーズのデビット・スーシェ さんが最も原作イメージに近かったのかなと思います。とは言ってもデビット・スーシェさんも170㎝あったそうなので小男ではありませんが、少し猫背で身長は?などと考えさせないくらいの小男ぶりでした。
それに比べると今作のケネス・ブラナーさんは背筋も伸びていますし小ささは感じられませんでした。だからと言って身長ほどの大柄にも感じられなかったのは、「あぁポアロってこういう感じだよね」と思わせる演技のおかげだったのではないでしょうか。黒髪でも無かったですが、そこは白髪混じりか?というくらいに見れました、というのは蛇足的発言です。
キャストでいうと、今回きっかけになったジョニー・デップさん。どう考えてもポアロのタイプじゃないので主役ではないと承知はしていましたが、実際すごく重要な主要人物の役ではありましたが、なかなか無駄遣いではないか?という役です。ただ風貌も雰囲気もぴったりの役ではあったのでさすがです。なんで無駄遣いかというと確実にネタバレになるので、今回はネタバレしない保証はないものの、出来るだけネタバレしないで書こうと思っているのでここで止めます。もしこれを読んで気になった方は是非映画をみてください。
ストーリーを語らない縛りで感想を書いてきたので、なんだか背景とか勝手な想いばかりを綴ってしまった感はありますが、ここだけは。
原作も前作も事件は雪に閉ざされた列車内で起こったことで、客車から出ることができない密室状態というのが前提でした。
今作は雪崩によって機関車が脱線したために立ち往生という設定になっています。
なので人々は外に出ることができます。片面は断崖絶壁で目の前はトンネルですが雪崩なので事件当時は密室状態ということは変わらないということです。原作では雪を掘る作業員待ちでしたがここでは脱線を修復する作業員が来ます。
作業員が来てトンネル内にテーブルやストーブがあって、操作(聞き込み)も車内だけでなく風に当たったりトンネルの中でストーブにあたって行われたりします。
そのために原作とはちょっと違ったトリックの解明や、トンネルに出れるからこその素敵な絵面が登場します。元ネタは見ればすぐにわかるのでやはりこれ以上を書く訳にはいきませんが、原作といろいろ変わってしまってどうするんだろうと、訝しみながら見ている者にとっても楽しめる映像になっています。
原作は有名な作品であり、すでに映画化もされて、でもそれを知った人でも楽しめる者になっていることは間違いありません。原作、前作と違っている分、この先どうなるんだろう?と考えながら見ることもできます。リメイクなのでそこもあえて狙ったのかもしれませんが。
公開当時なら、まして劇場公開でパンフレットなど見ればそういう背景もわかリ得たのでしょうが、むしろそういう先入観を持たずにドキドキしたのも観終わった後の感想としては「楽しめた」ことに間違いはありません。
内容を語らず、脱線ばかりして、また文章も稚拙で思いが伝わるのか不安しかありませんが、この映画は、美しい映像好き、推理もの好きの人たちには、そういう人はすでに観ているのでしょうが、私のように見逃した人には是非観てもらいたい作品です。
そして「ナイル殺人事件」2020年版にも大いに期待しましょう。
ショーン・コネリー(憶
名優、ショーン・コネリーさんが亡くなったと報道されました。90歳という年齢を聞いてしまえばさもありなんという感じですが、なじみのある役者さんが亡くなってしまうと喪失感はあります.
日本では「イギリス」「英国」と言ったり表記したりしますが、実際は略称が「ユナイテッドキングダム(連合王国)」であり、「グレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国」というのが正しいそうです。著名人でもスコットランド出身とかウェールズ出身とか、連合国民であっても出身国の矜持の強い人がいますが、ショーン・コネリーさんもその一人で、スコットランドの分離独立を支持していたそうです。
ちょっと横道にそれましたが、どうも「英国人」というとこの辺の矜持の深い人が多い印象で、そういう人々は意志や主張が強く話を聞いても心に響くことがありますね。
ショーン・コネリーさんもそういう背景からなのか、スクリーンを観ても意志の強さを感じられます。
初めて観たのはやはり代表作のジェームス・ボンドでしたが、あの意志の強そうな、常に自分を一段上に置いているような、あの表情が無敵のエージェントにとてもマッチして、もう初見でジェームズ・ボンド=ショーン・コネリーを定着させられてしまいました。
おかげで次のジェームズ・ボンドを演じたロジャー・ムーアに慣れるのにしばらく時間を要したくらいです。実はロジャー・ムーアの前に他の人が演じた作品があるようですが、ビジュアル的に記憶にありません。
ジェームズ・ボンド以降で観たのが「アンタッチャブル」でした。年表を見ると「オリエント急行殺人事件」の方が先だったようですが、恥ずかしながら「オリエント急行殺人事件」は相当後になって観ました。
なので久しぶりにショーン・コネリーを観たわけですが、「あのジェームス・ボンドの」という枕が不釣り合いなくらいイメージが変わっていて、もちろんお年を召されていたのは間違いありませんが、あのカッコいいスパイの人が、酒にやられた引退目前のおまわりさんに。
年を重ねても、若い頃カッコいいで売ってた人はそのカッコいい影を引きずってどこか陳腐な感じになる人が少なくないと思っていますが、この時のショーン・コネリーを観た瞬間ジェームズ・ボンドは違う人になりました。
「アンタッチャブル」でも「インディージョーンズ」でも、年と経験を重ねた頑固オヤジの風貌で、「インディージョーンズ」ではコミカルな演技もされ、「レッド・オクトーバーを追え!」ではロシアの軍人と、まさに変幻自在・自由自在と言ったところです。
乏しい記憶では(間違っていたら本当に失礼ですが)、「アンタッチャブル」以降、重要な役ではありながらメインの主役の印象がありませんが、その重要な役もショーン・コネリーだからこそ作品に大きな影響を与えたに違いありません。
2006年に引退宣言をされましたので、生きていたとしても新作でお目にかかることはすでに無くなっていましたが、いざ亡くなられてしまうと文字通り「時代」が代わっていくものだとあらためて感じる次第です。
天上でも、あの頑固でカッコいい佇まいで周囲を魅了されますように。